省エネ断熱改修普及のための日独連絡協議会 メールマガジン【8月15日号】

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省エネ改修普及のための日独連絡協議会
メールマガジン
VOL.6

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日本における省エネ断熱改修マーケットの確立を目指して!

本日のメニュー
【1】10月29日に省エネ建築のビッグイベントが開催されます!!
【2】ドイツ環境ジャーナリスト 村上敦のコラム「紫電一閃」
【3】これからのセミナー・研修会のご案内

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※当メールマガジンは、当協議会会員以外に株式会社日本エネルギー機関、一
般社団法人日本エネルギーパス協会、一般社団法人クラブヴォ―バン会員の皆
様、中谷哲郎が名刺交換した方にも無料配信しております。配信停止希望の方
はお手数ですが、本メルマガ末尾の配信停止・変更箇所をご覧ください。

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╋■┛【1】10月29日 日独省エネ建築のビッグイベントが開催されます!
╋■  IBEC 村上周三理事長、ドイツ連邦政府 ヘグナー部長が競演!
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皆さん、こんにちは。日独連絡協議会の代表幹事、中谷です。

10月29日(火)13:00から、六本木ヒルズ49階タワーホールで、省エ
ネ建築を標榜する方は必見のイベントが開催されます!!

その名も、
◆「日独サスティナブル建築フォーラム」◆
~これからの住宅産業が提供すべき『新たな豊かさ』とは~

3.11以降、日本国民の住まいに対する欲求は大きく変化いたしました。いや、
原点に回帰したというべきでしょうか。
それまではイニシャルコストしか気にしない「近視眼的なローコスト住宅」、
小手先だけの「エコ住宅」、様々な住宅がもてはやされていましたが、太古の
昔から、人が豊かに暮らすための住まいの条件は3つだと我々は考えます。

■「健康」「経済」「コミュニティ」

これら3つが満足されなければ、おそらく人はその家に不満を抱くことでしょ
う。
はたして「健康」「経済」「コミュニティ」を満足させる住まいとはどのよう
な家なのでしょうか。

その解を皆で考える。それがこのたびのフォーラムの狙いです。

◆基調講演
基調講演は、日独の省エネ建築のトップが競演。

◎ドイツ国土交通省 持続可能な建築部部長 事務次官 ハンス=ディーター
・ヘグナー氏。テーマは「ドイツプラスエナジーハウス」。

◎建築環境・省エネルギー機構(IBEC)、村上
周三理事長。
テーマは「未来都市構想 環境負荷削減と環境品質向上」(仮)です。

◆パネルディスカッション
パネリスト
・ドイツ連邦政府 国土交通省 ハンス=ディーター・ヘグナー氏

・建築環境・省エネルギー機構(IBEC) 村上
周三理事長

・日本ホームインスペクターズ協会 長嶋修代表理事

・ブルースタジオ 大島芳彦 専務取締役

・日本エネルギー機関 中谷哲郎 代表取締役

ファシリテーター
・ドイツ在住 環境ジャーナリスト 村上敦

◆シンポジウム概要◆
日時: 2013年10月29日(火) 13:00~17:30
会場: 六本木ヒルズ 49階 タワーホール
集客予定人数 500人
参加費用:おひとり様 5000円(税別)

主催 一般社団法人 クラブヴォーバン

協力 一般社団法人 日本エネルギーパス協会 日本エネルギー機関
エコセンターNRW(ドイツ) ポイントグリーン推進環境会議

参加ご希望の方は、support@jena-web.jp
までに以下の項目をご記入の上、
メールをお送り下さい。

◆ 10月29日 日独サスティナブル建築フォーラム参加申込書in
東京   ◆

・御社名:
・ご住所:
・ご参加者名1:      ご参加者1アドレス:
・ご参加者名2:      ご参加者2アドレス:
・ご参加者名3:      ご参加者3アドレス:
・ご参加者名4:      ご参加者4アドレス:
・TEL:    ‐    ‐     FAX:    ‐    ‐

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╋■┛11月1日は、高松で「日独サスティナブル建築フォーラム」開催!
╋■    高松会場には、建築研究所の坂本雄三理事長がご登壇!
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上記10月29日に東京・六本木ヒルズで開催するシンポジウムを、西日本でも
開催いたします。場所は、四国・高松!11月1日開催です。

◆基調講演

基調講演は、日独の省エネ建築のトップが競演。
◎ドイツ国土交通省 持続可能な建築部部長 事務次官 ハンス=ディーター
・ヘグナー氏。テーマは「ドイツプラスエナジーハウス」。

◎建築研究所 坂本雄三理事長 テーマは「省エネ建築の未来」(仮)です。

◆パネルディスカッション
パネリスト
・ドイツ連邦政府 国土交通省 ハンス=ディーター・ヘグナー氏

・建築研究所 坂本雄三理事長

・クラブ・ヴォーバン 早田宏徳 代表理事

・日本エネルギー機関 中谷哲郎 代表取締役

・日本エネルギーパス協会 今泉太爾 代表理事

ファシリテーター
・ドイツ在住 環境ジャーナリスト 村上敦

◆シンポジウム概要◆
日時: 2013年11月1日(金) 13:00~17:30
会場: JRホテルクレメント高松(高松駅ヨコ)
集客予定人数 200人
参加費用:おひとり様 5000円(税別)

主催 一般社団法人 クラブヴォーバン

協力 一般社団法人 日本エネルギーパス協会 日本エネルギー機関
エコセンターNRW(ドイツ) ポイントグリーン推進環境会議

参加ご希望の方は、support@jena-web.jp
までに以下の項目をご記入の上、
メールをお送り下さい。

◆  11月1日 日独サスティナブル建築フォーラム参加申込書in高松   ◆

・御社名:
・ご住所:
・ご参加者名1:      ご参加者1アドレス:
・ご参加者名2:      ご参加者2アドレス:
・ご参加者名3:      ご参加者3アドレス:
・ご参加者名4:      ご参加者4アドレス:
・TEL:    ‐    ‐     FAX:    ‐    ‐

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╋■┛【2】 ドイツ環境ジャーナリスト 村上敦のコラム「紫電一閃」
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タイトル『ドイツの太陽光発電の状況』 Part.2

2012年7月、昨年から日本でも再生可能エネルギー電力の固定価格での買取制度
(FIT:フィードインタリフ)が開始されました。大規模なメガソーラーの話が
連日マスコミのニュースに踊っている日本ですが、大規模だけではなく、産業
用の中型や、余剰電力買取を利用した小型家庭の太陽光発電の設置も好調なよ
うです。今回のコラムでは、先行してこの制度、FITを取り入れているドイツの
現状について、歴史をかいつまみながらレポートします。

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太陽光発電の価格破壊

10kWp出力以下の小型で、屋根に設置するタイプの太陽光発電の設置価格(パネ
ル、パワコン、その他機材、設置工事費の合計、付加価値税抜き)は、2006年
年末には5000ユーロ(65万円)前後が相場でしたが、2007年に入り価格が一気
に10%低下すると、その分、市場の利回りに対する納得感が出てきたため(内
部収益率IRR=7~8%)、設置量も急増します。世界での設置量がドイツ市場の牽
引力で急増すると、その分、世界市場において供給のための大型投資が相次ぎ
、価格競争もよりいっそう激しくなります。

もちろん、製品としてのパネルやパワコンだけがこの時期を境にして安価にな
ったわけではありません。この時代から取り付け架台や取り付けの手法は次世
代仕様へと移行し、設置業者の革新なども一気に推進され、正の循環に突入し
た太陽発電の市場は、とどまることを知らない価格低下と設置量の増大を享受
するようになります。2012年年末の10kWp出力以下の小型で、屋根に設置するタ
イプの太陽光発電の設置価格は、1700~1900ユーロ(22~25万円)が相場とな
りました。わずか6年間で65%の価格低下を実現したのです。

こうした急激な市場価格の変化に、ドイツのFIT改正(太陽光発電の買取価格の
変更)は常に後手に回りました。とりわけ2010年、11年、12年の3年間は、月に
よっては、IRRで10%を大きく超える利回りを生み出せる環境が出現しました。
とりわけ価格改正直前の稼ぎ時を狙った駆け込み需要が発生します。また、大
型太陽光発電の施工も高度に洗練化されたドイツでは、5~10MWクラスのメガソ
ーラーが、デベロッパーによっては、約1ヶ月で施工できてしまうことも、そう
した駆け込み需要を加速させることになりました。

結局、この3年間は、政府の再生可能エネルギー推進のシナリオである太陽光発
電の単年度の目標設置量3.5GWを大幅に上回る7GW前後の設置量となりました。
これに業を煮やしたメルケル政権は、大きく膨らんだ国内太陽光発電産業にと
っては壊滅的とも言える、FIT改正、通称「太陽光発電・敵対法」を2012年夏に
実施し、フィーバーは収束、2013年の設置量はどうやら3.5~4GW程度に落ち着
くようです。

このドイツのFIT改正について、あるいはFITによるサーチャージなどについて
は、書き始めると分量に際限がなくなってしまうので、ここでは割愛しますが
、コラムの本文であるドイツの太陽光発電の現状について、もう少しだけ数字
を挙げて、締めくくりたいと思います。

ドイツ太陽光発電のアレコレ
ドイツは、これまでに(2012年末)累積で33GWの太陽光発電の設置量があり、
ドイツの電力消費量に対しての再生可能エネルギーの発電割合23%のうち、
4.7%を占めるようになっています(ちなみに風力7.7%、バイオマス5.7%)。
日本は現在、9GWをようやく超えたところですから、ドイツは日本の電力需要
の7割程度でありながら、3.5倍以上の太陽光発電を設置してきたことになりま
す。
2012年には単年で、7.6GWの太陽光発電が設置されましたが、それでは、どのぐ
らいの大きさ・規模の太陽光発電で、この膨大な量の太陽光発電が構成されて
いるのかデータを見てみましょう(FITを享受するために連邦系統機関への届出
が義務化されており、それは統計情報として出力規模と郵便番号と合わせてす
べて公開されています。数字の出典は、そのデータを専門誌Photon
2/2013号が
取りまとめしたもの)。

規模                件数         合計出力
・5kWp以下
2.6万件                  100MW
・5~10kWp     7.5万件
560MW
・10~30kWp        5.9万件
1000MW
・30~100kWp       1.7万件         950MW
・100~500kWp
6.2千件         1260MW
・500~1000kWp     696件         510MW
・1000~10000kWp
790件         2190MW
・10000kWp以上     60件
990MW

このように、出力や件数をざっと見ても、屋外設置のメガだけや、家庭屋根の
小型だけに偏在しておらず、すべてのカテゴリーで推進されている様子が伺え
ます。2011年にグリッドパリティが達成されるまでは、30kW以下の小型はほと
んど推進されて来なかったドイツですが、今の傾向としては、小型の割合が増
え、超大型は少なくなって来ています。

とりわけ「太陽光発電・敵対法」では、10MW以上の大型の太陽光発電は買取制
度の適用から外れ、陸上設置のメガソーラーは、土地利用計画上の制約が厳し
くなり、かつ、かなり買取価格の低下が激しいことから、2013年は、ますます
500kW以上の太陽光発電は減少し、30kW以下の設置量が増大することでしょう。
これらが今のドイツのトレンドと言えます。

気になる価格ですが、2012年まで続いた価格破壊の傾向には歯止めがかかり、
一応、今のところ底を打ったかのようにみえます。今後はゆるやかな価格低下
が続いてゆくものと思われますが、設置規模別に大まかな価格帯の相場を、Ph
oton誌、連邦ソーラー経済連盟(BSW)の統計値と私自身の事業者へのヒアリン
グなどを参考に、ざっくりと目安として以下に取りまとめてみます。あくまで
目安ですから、当然、メーカー、業者によっては大きく変動することをご理解
ください(モジュール価格、BOSの価格も、あくまで私がヒアリングしたところ
の、かなりざっくりとした目安の数字です!)。

規模
合計設置費(1kWpあたり) 参考:モジュール 参考:BOS
・10kWp以下  1700ユーロ(22万円) 650ユーロ
1050ユーロ
・10~30kWp  1550ユーロ(20万円) 600ユーロ    950ユーロ
・30~100kWp
1400ユーロ(18万円) 550ユーロ      850ユーロ
・100kWp以上   1200ユーロ(16万円) 500ユーロ
700ユーロ

現在のドイツのFITによる20年間の太陽光発電からの電力の固定買取価格は、自
家消費や買取割合上限など制度が複雑なのでなかなか一口には言えませんが、
こちらもざっくりと表現するならば、大規模メガの10セント/kWh(13円)~小
型屋根置きの16セント/kWh(21円)ぐらいになります。

フラウンフォーファー研究所ISEなど再生可能エネルギーの研究機関による太陽
光発電の発電価格は、2020~2025年には6~8セント/kWhと陸上の風力発電と並
んで(既存の水力は別として)、最も安価な再生可能エネルギー源になるそう
です。いや、それだけにはとどまらず、化石燃料、原子力と比較しても、最も
安価なレベルの発電源となるといいます。

ちなみに、これまで再生可能エネルギー源の価格の将来予測を正確に言い当て
た研究機関は存在しません。すべての研究機関、経済研究所などの予測は、こ
こまで迅速に安価になることを想定していなかったのです。

皆さん、ガラパゴス化、価格が高止まりしている日本の市場ですが、開国はす
でにジワジワとはじまっていますよ。こうした設置レベル、価格レベルへの対
応はできていますか? キロ10万円台の設置が当たり前になる社会はもう目の
前です。

ドイツ・フライブルクにて ジャーナリスト 村上 敦

http://www.murakamiatsushi.net/

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╋■┛【3】
これからのセミナー・研修会のご案内
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一般社団法人日本エネルギーパス協会からのお知らせ

~エネルギーパス資格認定講習のご案内~

【本研修の内容】
住宅の省エネルギー化の気運の高まりにより、EUでは「住宅の省エネ性能」を
共通の「ものさし」で評価することが進められています。

ドイツでは段階を経て2008年に義務化された、ISO基準に基づいたエネルギー評
価結果の証明書、それが「エネルギーパス」です。

「エネルギーパス」では、家の燃費性能を定量的に表示することにより、その
家の省エネ性能を一目瞭然でお客様に伝えることができます。

本研修では、日本版エネルギーパスの算出プロセスを理解することと、計算ソ
フトを駆使して自身でエネルギーパスの発行、及び省エネ建築物の設計・施工
ができるようになることを目的とします。研修終了後、所定の手続きにより、
日本エネルギーパス協会の認定ライセンス取得、計算ソフトの利用ができるよ
うになります。
※研修は全2回全ての受講が必須です

【今後の研修開催予定】

9月24日(火)25日(水)  東京
10月15日(火)16日(水)
大阪

東京は日本エネルギーパス協会セミナールームにて行います。その他に関して
は会場が未定ですが、駅付近となる予定です。上記日程は受講人数が7名以下の
場合中止となる可能性があります。

詳しくは日本エネルギーパス協会のWebサイトをご確認下さい。

【受講費】
100,000円/1人(会員価格)
★その他の割引
1社で10名以上で受講する場合や、地域の工務店のお仲間と一緒に10名以上で
受講する場合は予定開催地域以外での出張研修会を開催致します。お気軽にご
相談下さい。

【お問合せ】
一般社団法人日本エネルギーパス協会
TEL 03-6205-4492
URL:
http://energy-pass.jp/

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連絡ください。
→ support@jena-web.jp

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事務局
株式会社日本エネルギー機関(JENA)
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東京都港区新橋2-5-6
TEL03-3591-7080   FAX03-5157-3178
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