中谷哲郎のドイツ日記 Vol.1 2012年11月29日


ドイツ省エネ政令「EnEV2013」の草案発表される。



ドイツ初日はわが社の提携先、ハム市にあるエコセンターNRWの本社へ。ハム市はかつて炭鉱の街でしたが、1970年代に閉鉱。20年近く廃墟となっていた炭鉱施設を1993年に一帯をオフィスエリアに再開発。100年前の建物をそのまま利用したイベントホールなどが並ぶ。

エコセンターNRWの本社は築200年の農家を移築して改修した建物。周辺環境は最高。庭先をウサギやシカが横切るくらい自然に囲まれた場所で、仕事ははかどりそうです。

今日はこの秋に草案が示された、ドイツ省エネ政令「EnEV」の2013年改正予定の内容などを解説してもらいました。改正のポイントはいくつかありますが、EU指令である「2020年末まで全新築建築物を限りなくZNHする」に向けて着実に前進しつつある感じですね。

具体的に言うと、2013年には一次エネルギー消費量を2009年比で12.5%強化、2016年には2009年比25%強化する草案です。2020年までに新築住宅を限りなくニアリーゼロにする基準はEU加盟各国に委ねられています。ドイツでは、2016年の強化を一つのマイルストーンとして、どこまで「ゼロ」に近づけるかをチャレンジしていくとみられています。

その他、熱損失係数の強化やエネルギーパスの表示義務建物の拡大など、とにかくグイグイ前に進んでいる感じですね。